今週は地元金融機関が主催する経済講演会がありました。こちらも昨年はコロナで開催出来ませんでしたので、2年ぶりの開催となりました。講師の先生は、テレビなどでも活躍されている、第一生命経済研究所の首席エコノミスト、永濱利廣さんでした。
実質GDP成長率の見通しは、22年度は+2.9%と予測されており、7〜9月期の大幅マイナス成長をもたらした新型コロナウイルスの感染急拡大、自動車の供給制約という二つの要因については、ともに状況の改善が見込まれるとのことでした。政府は今後も、ワクチン・検査パッケージ等を活用して、感染抑制を行いながら行動制限の緩和を進めていく見込みであり、今後3回目のワクチン接種が進むこともあり、感染、重症化リスクは低下する可能性が高いため、抑制されてきたサービス消費が活発化することで景気は回復感を強める可能性が高いとのこと。
一方で懸念されるのが再度の感染拡大で、足元で感染者数は低水準が続き人々の楽観ムードも強まっているが、これから冬場を迎えるなか急速に戻った人出が再び感染拡大をもたらすことは十分考えられ、先行きが読みにくい状況はしばらく続くとの見通しでした。もっとも、海外における感染拡大はワクチン未接種者が中心となっており、ワクチン接種者が感染する場合でも重症化は抑制されている傾向にあるとのことです。日本ではワクチン接種が急速に進んだ結果、高齢者のみならず、若年層までワクチンが普及していることに加え、3回目の接種も12月から開始される見込みであり、経口治療薬についても発症者の重症化抑制に効果があるとされて、早期の実用化を目指した動きが進んでいることことから、普及が進めばワクチンと並んで経済活動再開に向けての大きな一歩となるだろうとのことでした。
今の状況下、どうしてもコロナ中心の話題になってしまうのは仕方ありませんが、この状況がいつまでも続くわけではなく、コロナも必ず収束します。いまからその時を見据え、既存事業の見直しと新しい事業への準備を進めていくことが最優先課題であることに変わりはありません。目の前の状況だけに囚われて本質を見失うことなく、やるべき事を着実に進めていきます。